プロから認められるプロ。
様々な業界で、玄人好みされる職人肌の人間というのが必ず存在する。
今回紹介する選手も、その一人です。
プロのピッチャーがこぞって「理想の投球フォーム」と口を揃える、そんな選手。
プロになるだけでもすごいのに、そのプロ達から一目置かれるというのは想像もできない能力を持っていると言えます。
あの藤川球児でさえも、理想のフォームにこの選手の名をあげました。
今回の【虎トラ選手名鑑】は安藤優也投手です。
プロフィール
基本情報
氏名:安藤 優也 (あんどう ゆうや)
国籍:日本
出身地:大分県大分市
生年月日:1977年12月27日
身長:184 cm
体重:98 kg
血液型:O型
選手情報
投球/打席:右投/右打
ポジション:投手
背番号: 16
プロ入り:2001年 (自由獲得枠)
一軍初出場:2002年4月7日 (対ヤクルト戦)
オールスター出場:なし
野球経歴
大分県立大分雄城台高等学校
法政大学
トヨタ自動車
阪神タイガース (2002 – )
☆2004アテネオリンピック日本代表 (銅メダル獲得)
成績
投手成績
年 度 | 登 板 | 先 発 | 完 投 | 完 封 | 勝 利 | 敗 戦 | セ 丨 ブ | ホ 丨 ル ド | 奪 三 振 | 自 責 点 | 防 御 率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2002 | 17 | 8 | 0 | 0 | 3 | 5 | 0 | — | 40 | 25 | 3.77 |
2003 | 51 | 0 | 0 | 0 | 5 | 2 | 5 | — | 60 | 11 | 1.62 |
2004 | 57 | 0 | 0 | 0 | 5 | 8 | 5 | — | 72 | 24 | 3.58 |
2005 | 24 | 23 | 3 | 0 | 11 | 5 | 0 | 0 | 119 | 55 | 3.39 |
2006 | 31 | 20 | 2 | 1 | 10 | 3 | 0 | 3 | 103 | 48 | 3.35 |
2007 | 8 | 6 | 0 | 0 | 2 | 3 | 0 | 1 | 17 | 16 | 4.36 |
2008 | 25 | 25 | 2 | 0 | 13 | 9 | 0 | 0 | 111 | 55 | 3.20 |
2009 | 28 | 28 | 2 | 0 | 8 | 12 | 0 | 0 | 97 | 71 | 3.90 |
2010 | 19 | 9 | 0 | 0 | 2 | 3 | 0 | 0 | 31 | 42 | 7.27 |
2011 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 3 | 16.20 |
2012 | 13 | 13 | 0 | 0 | 3 | 7 | 0 | 0 | 42 | 33 | 4.05 |
2013 | 58 | 0 | 0 | 0 | 4 | 2 | 1 | 23 | 32 | 13 | 2.28 |
2014 | 53 | 0 | 0 | 0 | 6 | 2 | 0 | 23 | 41 | 20 | 3.80 |
2015 | 50 | 0 | 0 | 0 | 5 | 4 | 0 | 15 | 32 | 15 | 3.02 |
通算:14年 | 435 | 133 | 9 | 1 | 77 | 65 | 11 | 65 | 798 | 431 | 3.60 |
その他成績
獲得タイトル
なし
表彰
月間MVP:1回 (2006年9月)
記録
初奪三振:2002年4月7日 (ヤクルト 岩村明憲より)
初勝利:2002年4月14日 (対横浜ベイスターズ)
初セーブ:2003年5月3日 (対ヤクルト)
初完投勝利:2005年7月25日 (対読売ジャイアンツ)
初完封勝利:2006年9月3日 (対横浜ベイスターズ)
1000投球回数:2014年5月13日 (対広島)
年俸推移
年 度 | 推定金額 | 増 減 | 複数年 |
---|---|---|---|
2002 | 1500万 | ||
2003 | 1500万 | ||
2004 | 4100万 | ↑2600万 | |
2005 | 4600万 | ↑500万 | |
2006 | 7800万 | ↑3200万 | |
2007 | 9800万 | ↑2000万 | |
2008 | 7800万 | ↓2000万 | |
2009 | 12000万 | ↑4200万 | |
2010 | 11000万 | ↓1000万 | |
2011 | 7700万 | ↓3300万 | |
2012 | 5800万 | ↓1900万 | |
2013 | 5000万 | ↓800万 | |
2014 | 7500万 | ↑2500万 | |
2015 | 8500万 | ↑1000万 |
プレースタイル
ゆっくりと滑らかな投球フォームから平均144km/hの直球と、フォークボールを中心にした変化球で打者を打たせて取るスタイルのピッチャー。
かつては最高球速151km/hのストレートを投げていたが、年齢とともに球速は落ちてきている。
しかし、年齢を重ねても落ちない武器が安藤にはある。
それは制球力だ。
とくに右打者の外角へ決まるストレートのコントロールは見事としか言いようがなく、ストレートと同じコースに投げられるスライダーやフォークボールで三振を奪う場面も見られる。
かつては二段モーションの投球フォームで打者のタイミングをずらそうとしていた時期もあったが、今ではゆっくりしたフォームからは想像できないスピードの直球と、効果的に散りばめられる変化球でタイミングを外す。
2005年には先発として11勝の勝ち星をあげ、阪神タイガースの優勝に貢献した。
現在は活躍の場を中継ぎに移し、チームの勝利のため仕事をまっとうしている。
プライベート
金本監督がまだ現役だったとき、安藤はシーズン成績を通して目標を設定し、それが達成できた時にはご褒美を、達成できなかった場合には罰を受けるという決まりがあるようです。
金本が監督になった今も、その決めごとは続いているんだとか。
過去にはパンチパーマをあてるという罰が執行される予定でしたが、
パンチパーマができる床屋が近くになかったため、丸坊主になりました。
来年の公約は、達成できなければ金髪だそうです。
福原選手や高宮選手とご飯にいくことが多いそうです。
よくグチを言い合ったりするようです。
勝手に個人的総括
5-tools
球速 | 球威 | 変化球 | 制球 | スタミナ |
D | C | C | B | E |
球速
最高球速は151km/hと速いが、これは過去の話で、現在の平均は145km/hほどに落ちている。
まっすぐあで空振りや見逃し三振を奪うというよりは、投球の組み立てでストレートを利用することが多い。
球威
ホームランを打たれる場面はさほど多くないが、肝心の場面で痛恨の一発をくらうことがある。
中継ぎに転向した近年の安藤優也は被弾されることが激減した。
1イニング限定投球によるスタミナ配分を考慮しなくてよくなったため、本来の球威が発揮されたと考えられる。
変化球
スライダーが生命線となる。その他にもフォーク、カーブ、シュート、シンカーと変化球は多彩だ。
ストレートと多彩な変化球でアイデア打者に的を絞らせないという熟練の投球を支えているのが安藤優也の変化球である。
制球力
阪神タイガース現役投手の中ではトップと言っていいほどコントロールが良い。
キャッチャーが構えたミットからほとんど動かないで要求通りのコースに行く。
とくに右打者への外角に決まるストレートやスライダーの制球は職人技レベルだ。
スタミナ
先発として活躍していた頃から、勝利寸前のところで打ち込まれて勝ち星を逃す場面が多かった。
土壇場で崩れるというのもスタミナの無さを露呈している一面です。