それは国の存亡をかけた一大プロジェクトだった。
当時の国家予算のじつに3パーセントもの多額の建造費を投じて造られたそれは、完成すれば世界最高水準の戦艦となる。
欧米への情報漏洩はおろか、国内でも一部の人間しか建造を知らされていなかった極秘裏のプロジェクトは、6年の歳月を経て無事に完成を迎えた。
ここに史上最高の戦艦が誕生した。
海の王者誕生に当時の日本は活気づいた。
これで欧米列強を相手に日本が世界一を取れると。
誰もがそう確信していた。
しかし、時代は動いていた。
それも驚異的なスピードで。
戦争の主力は海から空へ移行。
欧米はこぞって新型戦闘機の量産に躍起になっていた。
戦局を左右するキーファクターは戦艦から戦闘機に移り変わっていた。
当然、日本は遅れを取り、無意味な戦力に莫大な予算をつぎ込む結果となった。
こうして世界最高の戦艦は、世界一無用の長物となった。
その戦艦は、名を大和といった。
プロフィール
基本情報
氏名:前田 大和 (まえだ やまと)
国籍:日本
出身地:鹿児島県鹿屋市
生年月日:1987年11月5日
身長:177 cm
体重:66 kg
血液型:A型
選手情報
投球/打席:右投/右打
ポジション:外野手・二塁手・遊撃手・三塁手
背番号:0
プロ入り:2005年 (高校生ドラフト4位)
一軍初出場:2009年4月15日 (対中日戦)
野球経歴
樟南高等学校
阪神タイガース (2006 – )
成績
打撃成績
年 度 | 試 合 | 打 席 | 安 打 | 本 塁 打 | 打 点 | 盗 塁 | 犠 打 | 四 死 球 | 三 振 | 打 率 | 出 塁 率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2009 | 66 | 72 | 11 | 0 | 1 | 3 | 7 | 3 | 7 | .177 | .215 |
2010 | 62 | 50 | 12 | 0 | 4 | 8 | 1 | 4 | 8 | .273 | .327 |
2011 | 47 | 62 | 12 | 0 | 6 | 5 | 5 | 3 | 6 | .235 | .263 |
2012 | 128 | 349 | 80 | 0 | 26 | 17 | 19 | 19 | 46 | .257 | .300 |
2013 | 104 | 454 | 105 | 0 | 21 | 19 | 35 | 35 | 40 | .273 | .334 |
2014 | 121 | 481 | 105 | 1 | 24 | 11 | 50 | 33 | 52 | .264 | .318 |
2015 | 123 | 293 | 56 | 0 | 12 | 5 | 28 | 18 | 35 | .225 | .272 |
通算:7年 | 651 | 1761 | 381 | 1 | 94 | 68 | 145 | 115 | 194 | .254 | .305 |
守備成績
内野守備成績
年度 | 試合 | 刺殺 | 補殺 | 失策 | 守備率 |
2009 | 55 | 58 | 73 | 1 | 0.992 |
2010 | 51 | 34 | 54 | 2 | 0.973 |
2011 | 43 | 27 | 29 | 5 | 0.945 |
2012 | 4 | 7 | 6 | 1 | 0.929 |
2013 | – | ||||
2014 | 9 | 22 | 31 | 2 | 0.964 |
2015 | 39 | 78 | 94 | 1 | 0.964 |
通算 | 201 | 226 | 287 | 12 | 0.961 |
外野守備成績
年度 | 試合 | 刺殺 | 補殺 | 失策 | 守備率 |
2009 | – | ||||
2010 | 4 | 0 | 0 | 0 | —- |
2011 | 2 | 0 | 0 | 0 | —- |
2012 | 115 | 171 | 4 | 1 | 0.994 |
2013 | 104 | 201 | 7 | 2 | 0.99 |
2014 | 111 | 224 | 3 | 1 | 0.996 |
2015 | 87 | 68 | 5 | 0 | 1.000 |
通算 | 423 | 664 | 19 | 4 | 0.995 |
その他成績
獲得タイトル
なし
表彰
ゴールデングラブ賞:1回 (外野手部門:2014年)
記録
初安打:2009年7月22日 (ヤクルト 館山昌平より)
初打点:2009年4月25日 (広島 林昌樹より)
初本塁打:2014年5月14日 (広島 小野淳平より)
年俸推移
年度 | 推定金額 | 増減 | 複数年 |
2006 | 480万 | ||
2007 | 480万 | ||
2008 | 500万 | ↑20万 | |
2009 | 550万 | ↑50万 | |
2010 | 1300万 | ↑750万 | |
2011 | 1500万 | ↑200万 | |
2012 | 1400万 | ↓100万 | |
2013 | 2400万 | ↑1000万 | |
2014 | 4800万 | ↑2400万 | |
2015 | 6500万 | ↑1700万 |
プレースタイル
「大和が空を飛べたらなぁ」
そんな当時の願いもむなしく、戦艦大和は米空軍の集中攻撃により撃沈、日本は敗戦国となった。
大和が大空に舞う。
そんな不可能を可能にしたアニメ作品といえば、松本零士の「宇宙戦艦ヤマト」
そしてその宇宙戦艦ヤマトのテーマ曲とともに打席に向かう選手こそ、阪神タイガースの大和、前田大和選手です。
だいぶ回り道をしましたが、ようやく大和選手にたどり着きました。
ということで今回の【虎トラ選手名鑑】は大和選手を紹介しております。
大和は鉄壁の守備力を誇る選手です。
キャッチャー以外の内野ポジションをすべて守れる他、センターを中心とした外野も守れます。
どこでも、いつでも自身の守備力を発揮できるため、阪神タイガースでは便利屋として重宝されています。
それが良いか悪いかは別にして。
走力も高く、守備範囲も広域です。間違いなく守備は球界でもトップクラス。
もちろん盗塁やベースランの能力も高い選手です。
最大の欠点は打撃にあります。
とにかく打力が低い。
7年間でホームランはわずかに一本のみ。
3割を軽く越せる打率を残せる訳でもなく、唯一合格点をあげられるとするとバントのみ。
しかしそのバントも、職人レベルなの?と問われると下を向くしかないレベルです。
とにかく打力さえあれば、間違いなく阪神タイガースのトップスターに、いや、球界の宝になれるのに。
大和に打撃があればなぁ。
ちょうど、「空を飛べたらなぁ」と憂われた戦艦大和と同じです。
大和よ、空を飛ぶ宇宙戦艦になれ!
プライベート
2013年10月19日にアナウンサーの原麻理子さんと結婚しました。
大和選手が一目惚れして、猛アプローチしたそうですよ。
写真を拝見しましたが、めちゃくちゃ美人!野球選手の奥さんは美人が多いですね。
2015年8月11日に第1子の長男が誕生しています。
好物は肉料理で、好きがこうじて甲子園球場のお弁当にもなっています。
「猛虎戦士大和魂焼肉弁当」と「鹿児島づくし!大和丼」
福留孝介の虎トラでも紹介しましたが、鹿児島会のメンバーです。
勝手に個人的総括
5-tools
ミート | 長打 | 走力 | 守備力 | 送球 |
D | G | A | S | A |
ミート
2割後半の打率が現在までのキャリアハイという数字。なかなか3割の壁を越えられない部分は鳥谷敬とよく似ている。
右打ちを意識しすぎるあまり、投球をキャッチャーミットぎりぎりまで引きつけるクセがついていて、引っ張ったほうが良い打球でも差し込まれてしまうケースが多々ある。
本来から流し打ちがうまい選手なら問題はないのだが、大和はどちらかと言えば引っ張りで結果を残せるプルヒッタータイプである。
三遊間を抜ける打球が多いのも、プルヒッターの証しと言える。
進塁打を求められる二番の打順で多く起用されてきた経験が、大和に不向きな右打ちのクセをつけてしまったのだろう。
大和は典型的な二番バッターには向かない、6番や7番で自由にバッティングをさせるほうが打率を残せるはずだ。
長打
プロ通算のホームランは一本だけ。
長打力は皆無と言っていい。
しかしこれも前述したように右打ちの悪いクセが出てしまうインパクトポイントに問題があるように思えてならない。
引っ張れば強い打球を打てる球でも右への意識が脳裏から離れないため、詰まったボテボテのサードゴロや平凡なレフトフライに終わる。
大和よ、無用の長物になるな。
過去を捨て去り、宇宙に飛び立つ打撃力を手に入れろ。
それでは唯一放たれたホームランをご覧ください。
変化球とはいえ、しっかりとプルヒッティングができていますよ。
走力
足の早さには絶対の自信がある大和だが、盗塁の数がまだまだ少ない為、走力はAとした。
ベースランや守備機会での足の使い方は及第点以上を与えられる。
盗塁の技術とメンタルを強化すれば、シーズン30盗塁は軽く達成できるはずだ。
守備力
これに関しては文句のつけようがない。
守備範囲の広さ、捕球する体制、打球への反応の仕方など誰にも真似できない卓越したセンスと堅実な守備力を誇る。
送球
補殺数が多く、送球ミスが少ない。
理想的なフォームから投じられる球は、ほぼ狂うことなく目標のグローブミット目掛けて投じられる。
肩の力が超一流レベルではない為、評価はAとしたが、正確性だけで評価すると間違いなくSになる。