地獄とまで言われる阪神タイガースの2016秋季キャンプだが、活躍の場を求めてコンバートに挑戦する選手が何人かいる。
今年先発として13試合に出場して3勝5敗、防御率3.63という成績だった岩崎もその一人で、来年からは先発から中継ぎへ活躍の場を移すことになった。
岩崎は2014年のルーキーイヤーから今年まで先発として45試合に登板してきた。
それでも、なかなか殻を破れずに11勝19敗と通算では負け越している。
そこで来年からは中継ぎとしてチームの勝利に貢献する構えだ。
岩崎は勝利の方程式の一角になれるか?
来季から中継ぎに挑戦する岩崎が、早くもアクセル全快だ。
1イニングにすべてを掛ける。
そんな意気込みが11月1日におこなわれた紅白戦のマウンドで形となって現れた。
ノーアウト1・2塁からイニングの攻撃を開始するタイブレーク形式で2回を1安打1失点と力投を見せた。
1イニング目は先頭の高山に対して初球の内角高め直球を振らせてバットをへし折った。
結果はボテボテのセカンドゴロで併殺。
2アウト三塁として、続く中谷は直球で右飛に仕留め、1イニング目は無失点に抑えた。
続く2イニング目には横田にタイムリーヒットを浴びたものの、結局はこの一本のヒットのみに抑えて、登板を終えた。
とにかくストレートに磨きが掛かっていて、指揮官も目下、絶賛の声を上げている。
「きょう一番、真っすぐが良かったんじゃない。ベース上で失速しない。将来的に左のクローザーになってくれたら大きいよ」
先日参加したフェニックスリーグでも中継ぎとして8試合に起用されて、1点も失点していない素晴らしい内容だった。
まずは2年目の金本タイガースへ向けて幸先の良いアピールとなった。
今年は左腕の中継ぎとして一年を通して中継ぎ陣を支えたのはFAで加入した高橋ぐらいだった。
高橋の今年2016年の成績は、54試合に登板して、防御率3.76、3勝1敗20ホールドを記録している。
磐石、というにはまだまだ寂しい数字だ。
そういう意味では中継ぎの絶対的な左腕エースのポジションは空いていると言っても良い。
中継ぎ左腕のエースとして成長し、勝ち試合でバンバン活躍する投手となれる能力と可能性が、岩崎には十分にあると思う。
能見も来年は中継ぎにまわるのではないかと予想される為、まだまだここの争いからも目は離せない。
来年一年間の中継ぎ陣を支えていけるような頼れる投手になってくれることを期待しよう。