掴みかけた定位置を確かな物にするため、江越大賀の2年目が大きなうねりと共に流れ始めた。
ルーキーイヤーにブレイクした江越選手。しかし1年目の自分を使ってくれた和田監督がまさかの退任。
新体制がなかなか決まらない中、また0からのアピールを開始することになるだろうと覚悟したさなか、ようやく金本監督が就任します。
緊張と期待が入り混じるなか、昨年の秋期キャンプではじめて会った指揮官から、熱烈な直接指導を受けます。
自分は評価されている。きっと江越はそう思ったことでしょう。
テレビでも金本監督は名指しで評価をするとともに、これからの飛躍を奮起するコメントを残してきました。
それに呼応した江越選手は、2015年秋季キャンプでフォーム改造に着手します。
指揮官から直接指導されたその打法は「軸回転で打つ」というもので、自分の物にしようと現在も努力を続けています。
迎えた2年目のキャンプ、そんな彼を待ち受けていたのは、新たなうねりでした。
大学スーパースターの確かな実力!ドラ1位ルーキーの脅威
沖縄一軍キャンプへの胎動に喜び、気を緩めていたわけでは決してないでしょうが、遠く離れた高知県から連日快音が届けられました。
高山選手の見事なバッティングのニュースが連日紙面を賑わせます。
確定的といわれる福留選手のライト、それ以外の残る2つの枠に新たなライバルの出現が。
年齢は江越選手のほうが一月だけ早く生まれ、学年で見ると1年先輩にあたりますが、ほとんど同年代を過ごしてきた二人。
右と左で打席は違えど、同じ外野手として負けられない相手だと思います。
1年目の経験を生かして、負けられないレギュラー争いはまだ始まったばかりです。
ここまでのキャンプ!実戦は厳しい結果に
7日におこなわれたシート打撃では、2打数無安打と思うような結果は得られませんでした。
それでも、江越選手は「一気に(スタンスを)狭くはできなかった。ちょっとずつやっていきたい。片岡さんにも『真っすぐに差されるな』と言われました。少しずつやってることを続けていきたい」と焦らずにフォームを習得していく姿勢を見せてくれます。
11日の紅白戦では、紅組の7番センターとしてスタメン出場しますが、3打数ノーヒットと結果が出ません。
14日の紅白戦では、白組の5番センターで先発出場し、3打数1安打と実戦形式でははじめて結果を出しました。
「実戦で今年初めて安打を打てたので、それはよかったです」
新助っ人ドリスの154キロの直球をとらえて、右中間に三塁打を放ちます。
とにかく結果がすべて、と江越選手自身も痛いほど理解しているでしょう。
これからも対外試合や紅白戦を重ねる中で、どれだけ結果を残してアピールできるか、注目したいと思います。
監督の交代、フォーム改造、新戦力との戦い
大きくうねりをあげる「大河」をすべて治めて、ど真ん中(センター)は誰にも譲らない。