2023年11月、阪神タイガースは実に36年ぶりにセ・パ両リーグを制して日本一に輝きました。熱狂的なファンが多いことでも知られる球団だけに、この瞬間を首を長くして待っていた方も多かったのではないでしょうか。最近では、スポーツ観戦の方法も種類豊富になってきており、bet365 ボーナスコードを利用してスポーツベッティングを楽しみながら応援するファンも増えてきていると言われています。
そして阪神タイガースといえば、多くのファンによって歌い継がれてきた『六甲おろし』があります。ここでは、阪神タイガースのファンでなくても一度は聞いたことがあるという人もいるぐらい、広く知られているこの歌について探ってみたいと思います。
戦前から歌い継がれる球団歌
阪神タイガースの球団歌としていられている『六甲おろし』。実は、1936年(昭和11年)の日本職業野球連盟結成時から現在まで、歌い継がれている歴史ある歌でもあるのです。当初は『大阪タイガースの歌』の表題で発表されましたが、1961年(昭和36年)に球団名が『阪神タイガース』へ変更されたことに伴い、改題と歌詞の一部改訂が行われ、現在の歌になりました。日本野球機構の現存12球団における現行の楽曲としては最古、かつ戦前から歌い継がれている唯一の球団歌でもあるのです。
六甲おろしとは?
そもそも、この歌にある六甲おろしとは何なのでしょう?六甲は、神戸市から宝塚市の市街の背後に東西にそびえた六甲山地のことで、西高東低の冬型の気圧配置となると西の明石市からの季節風は明石海峡で収束して山添いに強く吹き抜けます。また、季節風が山頂に当たってから、加速度をつけて吹き降りてくるため、六甲おろしと呼ばれるようになりました。現在は冬の寒風としてのイメージが強い六甲おろしですが、実は、春にも本州南岸を進む低気圧が集める東風が大阪平野から六甲山地に収束され強い北寄りの東風が吹く日が多く、また、秋は発達した低気圧や台風による北風が吹いています。夏を除けば表六甲は比較的強い風に吹かれており、古来言われる六甲おろしは季節を選ばずに山頂より吹き降りる突風を指していました。
名作曲家による歌
『六甲おろし』を作曲したのは、昭和の音楽史に残る数々の名曲を生み出した、作曲家の古関裕而(1909~89)です。近年、制作されたNHK連続テレビ小説『エール』の主人公のモデルにもなったことで、改めて注目を集めることにもなった人物です。古関メロディと言えば、『高原列車は行く』『栄冠は君に輝く』『長崎の鐘』など、戦前・戦後の日本歌謡史を築き上げた名作曲家でもあります。福島県出身の彼は、阪神タイガースのファンではなかったそうですが、試合の時に限らず、いつでもどこでも世代を超えて一緒に歌える親しみやすいメロディーは、激動の昭和の歴史とともに歩み、平成、令和の時代へと変化した今、多くの人々に歌い継がれています。