賛否両論いろいろと意見はあると思いますが、早くもライフワークとしてこの【虎トラ選手名鑑】を完成させようと私は意気込むようになりました。
さぁ、阪神タイガースの現役やOBを問わずに勝手に個人的意見を含めて作るこの【虎トラ選手名鑑】も今回で6人目となります。
今回紹介するのは、かつては先発としてエースを渇望された男。
数々の挫折を味わい中継ぎとして見事に才能を爆発させた不死鳥、福原忍投手です。
プロフィール
基本情報
氏名:福原 忍 (ふくはら しのぶ)
国籍:日本
出身地:広島県三次市
生年月日:1976年12月28日
身長:180 cm
体重:94 kg
血液型:O型
選手情報
投球/打席:右投/右打
ポジション:投手
背番号: 28
プロ入り:1998年 (ドラフト3位)
一軍初出場:1999年4月2日 (対読売ジャイアンツ戦)
オールスター出場:1回(2004年)
野球経歴
広陵高校
東洋大学
阪神タイガース (1999 – )
成績
投手成績
年 度 | 登 板 | 先 発 | 完 投 | 完 封 | 勝 利 | 敗 戦 | セ 丨 ブ | ホ 丨 ル ド | 奪 三 振 | 自 責 点 | 防 御 率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1999 | 54 | 0 | 0 | 0 | 10 | 7 | 9 | — | 53 | 32 | 4.09 |
2000 | 36 | 14 | 1 | 1 | 5 | 9 | 3 | — | 119 | 43 | 3.29 |
2001 | 39 | 16 | 0 | 0 | 9 | 12 | 1 | — | 104 | 45 | 3.13 |
2002 | 25 | 0 | 0 | 0 | 1 | 2 | 0 | — | 30 | 17 | 5.10 |
2003 | 5 | 4 | 0 | 0 | 2 | 2 | 0 | — | 27 | 7 | 2.86 |
2004 | 29 | 29 | 2 | 1 | 10 | 15 | 0 | — | 148 | 78 | 3.87 |
2005 | 28 | 26 | 3 | 2 | 8 | 14 | 0 | 0 | 124 | 67 | 3.51 |
2006 | 24 | 23 | 3 | 0 | 12 | 5 | 0 | 0 | 119 | 36 | 2.09 |
2007 | 19 | 14 | 0 | 0 | 2 | 8 | 0 | 0 | 42 | 52 | 6.53 |
2008 | 8 | 6 | 1 | 1 | 3 | 2 | 0 | 0 | 17 | 13 | 3.44 |
2009 | 14 | 14 | 1 | 0 | 3 | 10 | 0 | 0 | 45 | 40 | 4.84 |
2010 | 19 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 20 | 14 | 5.18 |
2011 | 55 | 0 | 0 | 0 | 2 | 3 | 0 | 11 | 59 | 14 | 2.59 |
2012 | 60 | 0 | 0 | 0 | 2 | 4 | 1 | 18 | 43 | 10 | 1.76 |
2013 | 50 | 0 | 0 | 0 | 4 | 0 | 14 | 14 | 38 | 6 | 1.20 |
2014 | 60 | 0 | 0 | 0 | 4 | 6 | 0 | 38 | 47 | 24 | 4.05 |
2015 | 61 | 0 | 0 | 0 | 6 | 4 | 1 | 33 | 40 | 18 | 3.02 |
通算 | 586 | 146 | 11 | 6 | 83 | 104 | 29 | 114 | 1075 | 516 | 3.48 |
その他成績
獲得タイトル
最優秀中継投手:2回 (2014年、2015年)
表彰
オールスターゲーム新人賞:1回 (2004年)
月間MVP:1回 (2004年4月)
記録
初奪三振:1999年4月4日 (巨人 後藤孝志より)
初勝利:1999年4月4日 (対読売ジャイアンツ)
初セーブ:1999年4月18日 (対ヤクルト)
初完投勝利:2000年4月18日 (対読売ジャイアンツ)
初完封勝利:同上
1000投球回数:2009年4月25日 (対広島)
1000奪三振:2014年5月4日 (対ヤクルト)
500試合登板:2014年7月25日 (対広島)
年俸推移
年 度 | 推定金額 | 増 減 | 複数年 |
---|---|---|---|
1999 | 1000万 | ||
2000 | 3000万 | ↑2000万 | |
2001 | 3500万 | ↑500万 | |
2002 | 4000万 | ↑500万 | |
2003 | 3500万 | ↓500万 | |
2004 | 3500万 | ||
2005 | 7000万 | ↑3500万 | |
2006 | 8000万 | ↑1000万 | |
2007 | 1億3000万 | ↑5000万 | |
2008 | 9000万 | ↓4000万 | |
2009 | 7200万 | ↓1800万 | |
2010 | 3900万 | ↓3300万 | |
2011 | 3600万 | ↓300万 | |
2012 | 5000万 | ↑1400万 | |
2013 | 7000万 | ↑2000万 | |
2014 | 1億0500万 | ↑3500万 | |
2015 | 1億2000万 | ↑1500万 | |
2016 | 1億5000万 | ↑3000万 |
プレースタイル
空振りを奪える速球と多彩な変化球で打者を翻弄する万能タイプのピッチャー。
ストレートの平均球速は144km/hで、自己最速は153km/h。
35歳という年齢での自己最速のストレートを投げたというのが何よりすごく、年齢的な衰えを感じさせない息の長い選手。
ストレート以外の持ち球はスローカーブ、スライダー、フォークボール、シュートなどがある。
スローカーブとストレートの急速差は約30km/hほどで、緩急を武器に投球を組み立てる。
右バッターの内角低めに決まるストレートの球筋は実に美しく、見逃し三振を奪うことが多い。
先発・中継・敗戦処理・セットアッパー・抑えとすべてのポジションを経験しており、その経験はチームにとって欠かせない存在となっている。
先発としてのスタミナ(投球の力配分など)に不安要素があり、思うような数字を残せないでいたが、キャリアの晩年で中継・セットアッパーの位置で持ち味を発揮、何度も怪我を乗り越えてきたにも関わらず、20代の頃と急速がほとんど変わっていない投球はまさに不死鳥と呼ぶにふさわしい。
中継ぎとして、球団史上3人目となる5年連続50試合以上登板を達成した。2016年も達成すれば球団史上初、さらに最優秀中継ぎ投手も獲得となればプロ野球史上初の快挙となる。
思うような結果が出ず、力を抑えながら投げていた先発としての福原忍が、ようやく活躍を約束された場所を見つけた。
プライベート
バス釣りの名人とチームメイトに言われるほど、釣りが好きなようです。
2007年公開の映画「青空のルーレット」に阪神タイガース福原忍として映画出演をしている。そんなことしてたんかい!?
さぁTSUTAYAへゴー!
人柄がめちゃくちゃ良いそうで、誰からも好かれる福原さん。
後輩には的確なアドバイスを送ることも多いそうですよ。
2015年の序盤に調子を落とした藤浪晋太郎にアドバイスをして、そこから藤浪は調子を取り戻したというエピソードもあります。
また、情に厚い性格のようで、後輩の関本賢太郎の引退試合では人目をはばからずに泣いていた姿が印象的でしたよね。
あかん、この写真見ただけで感動よみがえって泣きそうになる。
ほんまに福原さんは良い人って感じがして、頼れる感じしますよね。
2016年には金本監督から投手キャプテンに任命されましたしね。人望があるからこそでしょうね。
勝手に個人的総括
5-tools
球速 | 球威 | 変化球 | 制球 | スタミナ |
A | B | B | C | D |
球速
若い頃から速球派投手として活躍して、40歳を前にしてもなお、速球派投手のままというとてつもなく恐ろしい投手です。
通常で考えれば速球派投手はいずれ軟投派・技巧派にシフトしていくのですが、2015年の契約更改の席でも「まだまだストレートを磨いていきたい」と言ったほど。
年齢面を考えればSをあげても良いレベルです。
球威
球速が速いこともあり球の威力もあります。
ですが、対戦打者から見た被本塁打率を計算してみると、約50人の打者と対戦して1回ホームランを打たれる計算となります。
比較するのは変な話かもしれませんが、ダルビッシュ有の約2倍の数値となります。
変化球
投球の軸となっているスローカーブは、カウントも稼げるうえに三振や凡打を奪う決め球にもなります。
右打者の外に逃げるスライダーと、左打者メインで使うフォークボールは高い奪三振率を誇ります。
しかしいずれの変化球も速い速球を軸にしているからこそ活きていると言える為、評価はBとしました。
制球力
対戦打者に対する与四死球を数値化すると、100人と対戦して約7.7回フォアボールないしはデッドボールを与える計算になる。
ちなみにこれまた比較してしまうが、
制球難が問題視されている藤浪晋太郎で、10.1という数値。
精密機械と称された北別府学で5.5という数値になる。
数値だけで見ると福原の制球力は可もなく付加もなくだが、いざ三振を奪う場面での土壇場制球力には圧倒される時がある。
スタミナ
先発投手として活躍していた時期の完投率はあまり高くない。
やはり速球を軸にする投球スタイルから考えるとスタミナは低いと言え、本来から中継やセットアッパー向きだったと言える。