2017年のシーズンへ向けて藤浪がダルビッシュに教えを請う。
以前、ルーキーイヤーを終えたオフに1日だけの体験入塾をしたダルビッシュ塾に、もう1度正式に入塾することが取材でわかった。
今年は入団以来続いた二ケタ勝利がストップし、自身の記録が過去最低になったことと、チームがBクラスに沈んだことなど、藤浪にとっては良くない一年だった。
懲罰投球などで内外に波紋を呼んだが、藤浪以外にタイガースのエースはいない。
なんとかして来年は復活を、そしてチームの優勝を。
ワラにもすがる思いで偉大な日本のエース、ダルビッシュを頼る。
さらに同世代でありながら投手としても野手としても今年一年すばらしい結果を残し、パリーグMVPまで獲得した大谷と、毎年目覚ましい活躍を残し、先日の契約更改で2億円の大台を突破した楽天の則本も一緒に参加する。
日本を代表する右腕がズラリと揃うと、我らがエース、藤浪の名前も霞むほど。
それほどまでに素晴らしいメンバーだ。
師匠も申し分なければ、兄弟弟子も超一流。
さらなる高みへ、藤浪の鍛えるオフが加速する。
変化球についてダルの持論を盗む
12月1日、合同自主トレ参加のために藤浪が大阪をあとにした。
右も左もわからないルーキーイヤーの終わり、1日だけ参加した「ダルビッシュ塾」だが、3年ぶりとなる今回は1ヶ月間みっちりと参加する。
今回はウエートトレーニングが中心になるというが、ダルビッシュの持つ変化球の技術もしっかりと盗むつもりのようだ。
「ウエートトレーニング中心になると思うので、その知識や食事面の知識も勉強してきたい。せっかくなので技術的なことも話の中で聞いていきたい。変化球をどんな感覚で投げているのかなど」
また、ダルビッシュといえば線の細かった入団当初に比べて、2010年のオフに大胆な肉体改造に着手した。
上半身だけの無理な増加ではなく、体全体の筋力量を増加させたことにより、すぐにケガをするビルドアップではなく、意味のあるものとして、翌年には18勝をあげる大活躍を見せた。
ダルビッシュは驚異的なビルドアップを成功させた体重管理のプロでもある。
体重増加によるパワーアップに加えて、ケガをしにくいトレーニング方法も持っている。
それだけに藤浪もビルドアップを目論んでいるようで、
「例年より極端に増やしてみたい」
と、食事量も大幅に変え、キャンプインまでの約2カ月間で10キロ増を目指してトレーニングに取り組む構えだ。
来年のキャンプイン、我々は藤浪晋太郎の衝撃の肉体改造を目の当たりにするかもしれない。