異例の開幕前退任表明!矢野燿大監督、3年目の集大成へ

先月25日に開幕したプロ野球。開幕前から日本ハムファイターズの新庄剛志監督と中日ドラゴンズの立浪和義監督、新監督の2人が両極端なチーム作りをしていると話題になっていましたが、実はもう1人開幕前から話題となっていた監督がいます。阪神タイガースの矢野燿大監督です。矢野監督の3年間の集大成として挑む今シーズン、阪神タイガースはどうなっていくのでしょうか。矢野監督の元で育ち、次の監督の元でも中心となるであろう選手と合わせてご紹介します!

なぜ矢野監督が話題に?

矢野監督は、キャンプイン前日の1月31日に2年間務めてきた阪神 監督を今シーズン限りで退任すると発表しました。就任から2年連続で2位と、あと後一歩のところで優勝を逃してきたのでチームを鼓舞するためにあえて発言したものでしょうが、この発言がチームに対して良い影響を与えるのか、反対に空気が悪くなるのか、賭けのように感じられます。

シーズン10試合終了時点でのチームの様子は?

2022年シーズンが開幕して10試合が消化されました。現在、阪神タイガースは開幕9連敗という不名誉なセリーグ新記録を記録し、1勝9敗と大苦戦をしています。連敗中、個人の成績は悪くない中で勝てない試合が続き、チームの雰囲気は責任の押し付け合いなどで、決して良好とは言えなかったようです。ある球界OBはその現状に対して、

――「キャンプ初日に矢野監督は今季限りの辞任を表明。これがチームの士気に影響していると思えてしまう。まだまだ立て直す時間はたくさんある。辞める覚悟があるのだから、それを逆手に取って思い切った打開策を打ってもらいたい。」

とコメントをしていました。チームとしては、横浜スタジアムで今シーズン初勝利を挙げ、チーム状況も上向きつつあるでしょうし、投手の防御率、打者の打率もリーグ上位に数名入っており、何かのきっかけで浮上していくことは間違い無いでしょう。これからの巻き返しに期待したいところです。

今季のタイガーズで押さえておきたい3選手

ここからは、矢野監督が監督に就任してから入団してきた選手で、特に来シーズンまでにチームの中心選手になっていることが大きく期待される野手3名をご紹介します。

佐藤輝明

この選手は言わずもがなかもしれませんね。昨年はホームラン数で新人左打者の歴代最多記録・24本を記録し、新人王を獲得しました。今シーズンからは、4番打者として既にチームの中心となっています。チーム事情で本職の外野手だけでなく、三塁手の練習にも取り組むなど活躍の場が広がりそうです。これに対して、ある球界OBは

――「佐藤選手のサード守備は実戦派ですね。器用さが必要なプレーは自分でもできると感じていると思います。センスもいい。スローイングは自信を持っていると思いますし、グラブさばきもいいですよ。これから練習を積んでいけば楽しみな選手だと思います」

と話しており、能力の高さを感じられます。一方で、打撃に専念させるため、これまで通り外野手としての起用を推す解説者もいました。おそらく、どのポジションでも力を発揮してくれる選手ですが、打順・守備位置も含めて「ここが佐藤輝明のポジションだ」とできるといいのではないでしょうか。

前川右京

智辯和歌山高校から、ドラフト4位で入団した左の強打者です。高校通算37本のホームランを放ち、プロ入り後も高卒の新人とは思えないほど鋭いスイングで開幕一軍まであと一歩というほど力を発揮しています。今シーズンはしっかりと二軍で力をつけ、来シーズンまでに佐藤選手、大山選手とのクリーンアップが見られるのを期待しています。

井上広大

履正社高校から、2019年のドラフト2位で入団した右の強打者です。昨シーズンはウエスタンリーグの打点王に輝き、今シーズンの活躍が期待されています。二軍で結果を残して一軍に近づいたかと思うと怪我をしたり、プロ入り後は、あと一歩のところで涙を飲み続けているので、今シーズンこそは!と本人もかなりの意気込みでやっていることでしょう。ただ、今シーズンもキャンプで怪我をしてしまい、またしてもあと一歩のところで一軍に上がり切ることができませんでした。肉体改造も行っての今シーズンなので、どこかでしっかりと一軍に上がり、定着してもらいたいところです。

まとめ

矢野監督が今シーズンで退任すると発表されながらも、開幕から阪神 試合は苦戦が続いています。昨年まで課題とされていたエラー数は改善されていますし、選手の個人成績は悪くないようなので、このままで終わることはないと思います。プロ野球ファンとしては、阪神タイガースが強くないと盛り上がりが今一つのように感じてしまうので、ぜひここから巻き返して欲しいところです。