【阪神タイガース】猛虎復活!2022年シーズン前半を振り返り

プロ野球オールスターのファン投票も終わり、いよいよシーズンの折り返しが見えてきましたね。今シーズンは、開幕からの連敗記録が過去最長「9」という不名誉な記録を樹立してしまいました。しかし、ここにきてセパ交流戦で2位になるなど、復調してきている様子が窺えます。

そこで今回は、絶望的な開幕から見事に復活を遂げた阪神タイガースの前半戦についてまとめていきます。

シーズン開幕前

2月1日の春季キャンプインを翌日に控えた1月31日、矢野耀弘監督が今シーズン限りで勇退すると発表。ファンを含め、多くの人を驚かせました。

キャンプでは、昨年までエラーの数が多く、勝ちきれないことも多かったため守備練習にも多くの時間を割いていました。ただ、キャンプの雰囲気がゆるく、エラーをしても笑ってしまうような雰囲気であったことを多くの解説者が危惧しており、それがシーズン開幕直後に悪い方向で出てしまいました。

シーズン開幕からの大苦戦

3月25日のヤクルトとの開幕戦では、藤浪晋太郎選手が2年連続となる開幕投手を務め、7回3失点と好投。打線も援護し4回までに8点を奪ったものの、中継ぎ陣が打ち込まれ、最大7点差を逆転されてしまいました。

この試合でチーム全体のリズムが狂わされたのか、その後も投打が全く噛み合わず、セリーグワースト記録の開幕9連敗を喫します。4月終盤には、3カード連続で勝ち越しましたが、スタートダッシュ失敗が響き、4月終了時点で9勝20敗、借金11の最下位でした。

開幕からのワースト記録

  • 開幕から9連敗:3月25日~4月3日 ※史上5度目、セリーグワースト記録
  • 開幕13試合目で借金が二桁 ※2リーグ制後は史上3度目、セリーグ史上最速
  • 開幕15試合目で借金12 ※2リーグ制後史上最多
  • 勝率.063(1勝15敗1分) ※史上最低記録
  • 開幕17試合で1勝 ※史上初のワースト記録
  • 開幕からビジター12連敗:3月29日の広島戦(マツダ)から4月21日のDeNA戦(横浜)まで ※1973年の近鉄(13連敗)以来、史上5度目

セパ交流戦での巻き返し

5月24日から開催された交流戦から、タイガースの潮目が変わってきます。交流戦の最終成績を12勝6敗の2位で駆け抜けると、リーグ戦再開後の6月11日には5位浮上、その後18日には3位まで浮上しました。

開幕直後から各選手の調子は悪くなく、少しずつ投打が噛み合うようになってきたことで勝ちを拾うことができるようになってきているようです。

巻き返しの要因①:岩崎優投手

特に大きいのが、岩崎投手がクローザーとして試合の最後を締めることができるようになった点だといえます。昨年までクローザーを務めていた、スアレス選手がメジャーリーグへ挑戦したことで、その穴を誰が埋めるのか課題となっていましたが、岩崎投手がきっちりと埋めています。

投手の分業制が進む現代のプロ野球において、クローザーの存在は非常に大きく、そこをきっちりと据えることができる球団が優勝争いをしている傾向があります。

巻き返しの要因②:湯浅京己投手

オールスター 野球の中継ぎ投手部門で、ファン投票1位を獲得した湯浅投手の活躍も大きいでしょう。昨年までは、怪我で一軍での登板実績もあまりありませんでしたが、今シーズンは開幕から勝利の方程式の一角として32試合に登板。リーグトップの22ホールド(7月6日時点)と素晴らしい結果を残しています。プロ野球オールスターでも、パリーグの強打者たちから三振を奪うような活躍が期待されています。

巻き返しの要因③:大山悠輔選手

昨年キャプテンとしてチームを引っ張っていた大山選手ですが、今シーズンは開幕から今一つ波に乗ることができませんでした。

しかし、交流戦から復調。6月3日に甲子園で行われた日本ハム戦(甲子園)では自身2度目となる1試合3本塁打を記録するなど、交流戦での成績が打率.313、7本塁打、21打点で、2016年のヤクルトの山田哲人選手以来となる本塁打と打点の2冠王を達成しました。

リーグ戦が再開してからも調子を崩すことなく打ち続け、7月3日の中日戦でプロ通算100号本塁打を達成しました。阪神の優勝には欠かすことのできない選手なので、このままシーズン終了まで好調を維持して欲しいですね。

まとめ

シーズン開幕直後は「阪神 今日」と検索することが多かった、阪神タイガース。阪神が強くないとセリーグも面白くなく、伝統の球団としての意地を見せてもらいたいところです。

プロ野球オールスターゲームにも4名の選手(青柳晃洋選手、湯浅京己選手、佐藤輝明選手、近本光司選手)がファン投票で選出されるなど、今後が非常に楽しみです。

現在、セリーグはヤクルトが独走していますが、2位までは混戦となってきました。阪神がここから優勝争いをしていくこともまだまだ考えられるので、猛虎の反撃を楽しみにしていきましょう!