2023年7月18日、元阪神タイガースの横田慎太郎さんが28歳の若さでこの世を去りました。脳腫瘍に苦しみながらも実戦復帰を目指し、懸命に生きた横田慎太郎さん。
今回は横田慎太郎さんの経歴を紹介します。
横田慎太郎のプロフィール
- 名前：横田慎太郎（よこたしんたろう）
- 生年月日：1995年6月9日
- 没年齢：28歳
- 出身地：鹿児島県日置市
お父さんの横田真之さんも千葉ロッテマリーンズなどでプレーされた方で、元プロ野球選手を父に持った横田慎太郎さんは自身も小学校3年生の時にソフトボールを開始。野球を始めたのは中学時代からで、中学校の軟式野球部に所属しました。
出身地は鹿児島県ですが、生まれは東京都。3歳の時に鹿児島に移住していますよ。
横田慎太郎の経歴
鹿児島実業から高卒でプロ入り
杉内俊哉選手、本多雄一選手など多くのプロ野球選手を輩出する名門、鹿児島実業高等学校に進学した横田慎太郎さん。なんと1年秋から4番打者を任される強打者で、高校通算では29本塁打を放ちました。3年時には投手も務め、ストレートの速度は140キロ越え。エースとしても活躍しましたが、2年、3年共に夏の鹿児島県大会決勝敗退、甲子園出場は逃しています。
2013年のドラフト会議では阪神タイガースから2位指名を受け、プロ入り。背番号は2013年シーズンで引退した桧山進次郎さんが22年間つけた24番を引き継ぐことになりました。
2016年、一軍デビュー
プロ入り一年目は二軍でチーム2位の6本塁打、二年目は二軍でチームトップの8盗塁やチーム2位の9本塁打を放つなど、着実に腕を磨くと、2016年シーズンのオープン戦で大活躍し、開幕一軍及び開幕スタメンを果たしました。一軍初盗塁をその開幕戦で決め、一軍初安打は開幕二戦目、内野安打で記録しています。一軍公式戦では38試合の出場、打率は.190と低調でしたが、高校三年目で一軍経験を積み、有望株として期待を集め、横田慎太郎さんのプロ野球人生はまだまだこれからというところでした。
2017年、脳腫瘍が発覚
しかし、2017年シーズンの春季キャンプ中に、横田慎太郎さんは頭痛に悩まされることに。2月11日にチームを離れ、トレーニングを再開できたのは9月2日。翌3日には、横田慎太郎さんが脳腫瘍を患っていたことが明かされました。この時には、同時に症状が寛解したことも公表され、2018年2月のキャンプインを目標にリハビリに取り組むことに。同年オフに横田慎太郎さんは支配下を外れ育成契約となったものの、タイガース球団は年俸を前年と同額に据え置き、背番号24は横田慎太郎さんが支配下に復帰するまで空番のままにする方針を取りました。
2019年に引退
新しい背番号、124を背負い実戦復帰を目指した横田慎太郎さん。2018年は全体練習の一部や打撃練習にも加わり、体調も徐々に回復させていきましたが、2019年、「自分で打った球の軌道などが全く見えない」「投手に投げてもらった球が二重に見える」など、視覚面の問題に悩まされます。2019年の9月、横田慎太郎さんは自ら現役引退することを決め、24歳、6年間の短いプロ野球人生を終えました。
奇跡のバックホーム
引退直前まで実戦復帰は叶わなかった横田慎太郎さん。2016年9月25日、引退試合ということで二軍戦に出場することになります。8回表2アウト2塁からセンターの守備についた横田慎太郎さんは、センター前への安打を捕球し、そのまま本塁へノーバウンド送球、ホーム生還を狙ったランナーをアウトにするというファインプレーを披露。自身の現役生活を華々しく締めくくりました。
現役引退後
横田慎太郎さんは、引退後に小学生などに野球を教える職への就任などを打診されましたが、視力に不安が残ることからこれを固辞。「自分が経験したことを伝えることで誰かの助け、励ましになりたい」と本の執筆などに取り組みましたが、しかし2020年7月頃には脊椎に腫瘍が生じていることが判明。2022年3月には腫瘍の再再発が判明し、右目を失明するなどの事態に。療養生活を送っていた横田慎太郎さんでしたが、2023年7月18日の午前5時42分、脳腫瘍のためにこの世を去りました。
最後に
今回は横田慎太郎さんの経歴について紹介しました。
短くも多くの人に愛される人生を送った横田慎太郎さん。ご冥福をお祈りします。